雨上がりのヒツジ

ステージ4乳がん多発性肺・骨転移闘病記

ありがたいポートの存在

ピッコロの母

転移後抗がん剤を再開してしばらくして、主治医の勧めもありポート増設(皮膚の下に埋め込む中心静脈につなげる小型の機器)をした。


抗がん剤治療を続けていると血管も衰えてきて、点滴の注射針が入らなくなってくる。
右胸とリンパ節除去手術の後、右腕への注射はNGとなり、右腕の血管が頼りなのにどれも頼りにならない。何度も針を刺されても上手く針が血管に入らず、左腕のあちこちが青黒くなるのが日常になった頃に主治医がそろそろポートにしましょうと提案し、私も素直に受け入れた。


本音を言うとポート増設は末期的な感じがして抵抗があったのだが、考えてみたらまさに末期的な状況なのだ。何度も針を刺されて痛い思いをするのももう嫌だった。


結果として、ポートを増設したことで、点滴時の負担が劇的に軽減された。
抗がん剤点滴をする際には針をポートに刺すだけ。刺す時に一瞬を痛みは感じるがそんなにたいそうな痛みではない。失敗することもないので、心理的にもとても楽だ。ただし、通常の採血にはポートは使えないらしく、それはちょっと残念。


ポートを埋め込んでいることで日常的に支障があるかと言えば、私の場合車のシートベルトがちょうどポートの位置にあたって痛くなるくらい。これはシートベルトをずらせば解決する。柔道とか相撲とか、体を激しくぶつけ合うスポーツはポート増設者には適さないかもしれない。


ポート埋め込の手術をした時、一泊手術で簡単な手術と説明を受けていたため付き添いなしで受けたのだが、当日付き添いの家族はいないのかと訊かれにわかに不安を覚え、手術は半麻酔(もうろうとしているが意識はある状態)である意味恐ろしく、術後は痛みや吐き気でつらかった。


万が一のために、ポートを埋め込んでいることを説明するカードとリストバンドを持っている。家族には自分に何かあったらポートの事を伝えてねと念押しする度、「それもう何回も聞いたよ」と返されてしまう。