雨上がりのヒツジ

ステージ4乳がん多発性肺・骨転移闘病記

病室に望むこと

ピッコロの母

同室タイプの病室という前提で、こうあったらいいなと思うこと(出産の時を除き個室タイプ利用の経験なし)。


・窓際が良い。外の景色を見ることができるのは非常に大きい。コロナでクルーズ船の部屋に何日も乗客が閉じ込められた際、窓がないタイプの部屋で過ごしていた乗客が「安いからと窓なしタイプにしたことを心から後悔した。夫婦で煮詰まって喧嘩ばかりしている」とコメントしていて、大いに共感した。景色が見えることは本当に大切。


・暖かくして欲しい。病室は概して寒い。勝手にエアコンの温度を変更するわけにもいかないので、着込んで自衛する必要がある。


・床の材質を変えて欲しい。カーペットや畳とまではいかずとも、フローリングの床にしてもらえたら気分的にかなり違うのにと思う。リノリウムの床は本当にわびしい。衛生上仕方がないのだろうけど。


・夜間は扉を閉めて欲しい。病室は24時間扉が開いていて、外部の光や音が遮断されず落ち着かない。せめて眠る時は閉ざされた空間で眠りたい。こちらも管理上仕方がないのだろうが・・・。


・同じ(もしくは近い)病気の人と同室だったらいいなと思う。治療パターンが似通っている方がお互い過ごしやすいように思う。これまで外科の患者と同室になったケースが多く、手術後の腫れだとか痛いリハビリだとかを目の当たりにして恐怖を感じたものだが、相手にしてみれば抗がん剤でげっそり痩せて脱毛する私を見て恐怖を感じたかもしれない。似た病気の人は少しやっかいで、良性腫瘍の手術をした人と同室になった時、見舞客が「がんじゃなくて良かったわね~!」と連呼するのを聞くのはつらかった。


またいつか入院する時が来るのだろうかと思うと、憂鬱になる。パソコンを持ち込んだり、プリザーブドフラワーを飾ったり、お気に入りのルームウエアやタオルケットで少しでも自宅感覚を演出しようとしても、やっぱり病院の無味乾燥な環境には慣れることができそうにない。









病院の設備・サービスは大事

ピッコロの母

定期的に通う(時には入院する)場所として、病院の設備やサービスは患者にとって大きな意味を持つ。私が現在通う病院の設備・サービスの嬉しい点/残念な点を挙げてみたい。


嬉しい点
・図書ルームがあること。医学書、一般書、雑誌、新聞など取り揃えられており、パソコンの利用も可。ただし、図書の貸し出しは入院患者のみであるのがやや残念。


・ロビーで地元の物産展が開かれる。野菜やお弁当、パンなどが並べられ、入院中は食べられないのに売り場をうろうろして新鮮な野菜を眺めたりしていた。ただし、現在はコロナのため休止中。


・ミニ音楽会が開かれる。治療のスケジュールが合わず聴いたことはないが、病院で文化的な活動が行われていると思うだけで豊かな気持ちになれる。ただし、現在はコロナのため休止中。


・コンビニ、カフェ、理容院が併設されている。大きな病院ならばごく当たり前のことかもしれないが、カフェからコーヒーの香りが漂ってくると気持ちが和らぐ。


・ペッパー君が2人いる。ただし、現在はコロナのためお休み中。


残念な点
・入院中に外気に触れることができる空間(屋上や中庭など)がない。


・お花屋さんがない。最近はお見舞いに生花はNGが常識のようで、結果お花屋さんも存在しない。


・きちんとしたレストランがない。コンビニやカフェで買ったもの飲み食いできるテーブルがロビーの一角にあるのみ。自分のためというよりも、お見舞いに来てくれる家族や友人のためにレストランがあれば良いのにと思う。


現在は通院なのであまり影響はないが、入院となるとこれらが極めて切実な事柄となり、その喜びだったり不満だったりを長々と家族(主に夫)に訴えることが日常になる。こうして書き連ねてみると、病院という隔離された環境だからこそ自然に触れたいという思いが強くなるようだ。


病室と病院食については改めて考察してみよう。




マイ薬剤師が欲しい

ピッコロの母

がん治療をして結構経つが、治療の中で関わる医療従事者の中で薬剤師の存在が自分の中で定まらない感じがいつもしている。


治療においてどの薬をどのように投与するかは基本的に医師の判断で決められ、薬剤師の役割はその処方の適正性(他に処方されている薬との飲み合わせ等)を確認したり、患者にその薬の効用や服用時の注意事項を説明・補完するすることだと認識している。薬剤師が患者に投与する薬を決定する権限は通常はない(合ってますか?)。


私の場合、抗がん剤の点滴中、薬剤師がふらっと現れて今回処方された薬についての説明をしてくれる。既に主治医の指示の下で処方された薬であるから、言ってみれば薬についての再確認みたいなもの。しかしその後がややトリッキーで、お通じはいいか、夜眠れるか、しびれはないか、吐き気はないか等、さりげなく質問される。その質問にイエスと答えると、「でしたらその症状を抑える薬がありますから出しておきましょうか」とお勧めされ、承諾すると薬剤師から主治医へその旨打診され薬が追加される形になる。その打診が却下されることはなく(あくまで私の経験上)さすが薬のプロ、何気に力を持っているんだなと思う。


そういうパターンであるから、ふらっと現れる薬剤師にあまり気軽に症状について話してしまうと、あれもこれも薬を出しましょうかという話になって注意が必要である。薬剤師に何か気になる症状ありますかと訊かれると、つい気を引き締めてしまう自分がいる。


冒頭に書いた薬剤師の存在が自分の中で定まらない理由として、2つある。医師の判断で処方された薬についてあまり突っ込んだ質問・やり取りがしにくいということ(何を話しても、結局〇〇先生が判断されたので、という説明で終わってしまう)。それから、担当制ではなくいつも違う薬剤師が現れるので親しみを感じにくいこと。できれば担当制にしてマイ薬剤師みたいな感じにしてくれたらかなり心許せるのだが、勤務体系的に難しいのだろうか。


最近、症状を聞かれる時にチェックリストが用いられるようになった。チェックリストには抗がん剤にありがちが症状が羅列されており、それにあてはまればチェックし、そして必要に応じて追加処方という流れになる。いつもその時の感覚でとりとめもなく答えている身としてはありがたいし、患者の症状に関心を持ってもらっているのだと純粋に嬉しく思う。ただ注意すべきは、そういえばこの症状あるかな・・と誘導され気味に答えて不必要な薬を処方されること。症状を我慢しなくて良いと薬を出してくれる医師・薬剤師の存在をありがたく感じつつも、その分ノーモア薬という自律心が必要なのかもしれないと密かに思う。心許せるマイ薬剤師が厳しく指導をしてくれるのが理想だったりする。