雨上がりのヒツジ

ステージ4乳がん多発性肺・骨転移闘病記

”途中からリーダー”のやりにくさ

数か月前に仕事で製品プロジェクトのチームリーダーに任命され、手探りで何とかチームをまとめようとしているが、なかなか難しい面もある。


現在の部署に異動してすぐの任命だった。ある程度開発が進んでおり、担当者同士それなりに関係性を築いている状態だったので、これはやりにくいなと思った。学期途中に隣のクラスからふらっと入ってきた生徒が突然学級委員長になるようなものだ。私の実力が認められてリーダーに抜擢されたというわけではなく、誰もなり手がいなかったからという非常に安易な人選なのである。技術的な知識や技能はメンバーの方が上回っているし、自分より上の階層の人も多い。


ただまあ、がんを経験した(していると言うべきか)ことで多少のことでは恐れなくなった私は、気にせず自分の思うように進めている。知識と経験の少なさは各専門メンバーに教えを請いとことん頼る。とりあえず今の自分の役割は進捗を把握し、スケジュール通りにやるべきタスクが完了していることを見届けることだと割り切っている。


私のリーダーぶりをほめて下さる人もいるが、口には出さずとも面白くないと感じる人もいるかもしれない。分からないなりに自分のやり方で進めようと思うと、結果的にそれまでの既定路線をかき乱すことになるからだ。社内打合せで、何となく疎外感を感じることもある。まぁ、そうよね、と思う。最終的にプロジェクトがスケジュール通りに完了すれば良いわけなので、そういう居心地の悪さは問題ではない。


ところが最近、共有すべきメールがある一部のメンバー内のみでしばらくやり取りされていたことが分かり、これには平常心でいられなかった。情報発信者に指摘すると「あぁ、すみません忘れてました」と言われた。やり取りが続く中、私もメールに含めるべきだと気づいてくれる人が誰もいなかったのが何とも情けない。プロジェクトに関する情報はとにかく全て共有してくれないと支障が出る、と憤りを表明したが、本心としてはリーダーなのにないがしろにされた悔しさがあったのだ。頑張っていたつもりが、リーダーとして認識されていなかったことを知り、悲しくなった。


しかし、これも病気のおかげと言うべきか、あらゆる事において持続性がなくなっているため、そのマイナスな気持ちも一晩寝たら消えてしまった。翌日から何もなかったかのようにメンバー達の中に割って入っている。ちなみにメンバーはほぼ男性だが、自分の性を意識することは全くない。







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